三木ブログ

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美少女ゲームや最近興味のあることをダラダラ書いていくブログ

『青春フラジャイル』感想

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  魔法使いの美少女が、空から降ってきたことから始まる『青春フラジャイル』

 睡眠時間を削りつつ、なんとかクリアしたんので、感想をネタバレ込みでまとめていこうと思います。

 

 ブリテンから来た魔法使いはリズは、主人公の魔法使いの師匠としてやってきます。

 彼女を交えた楽しい学園生活が始まるのですが、どうやら街に不穏な影が。

 「わるいまほうつかい」という都市伝説めいた噂に興味を持ったリズが、調査に乗り込みますが、次第に主人公の周りで不穏な出来事が続いて…というのが共通√。

 

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 卯月透音

 主人公の家に勤めるメイドの妹系女子。

 主人公の家は、元々は民宿を営んでいたのですが、経営破綻し民宿を畳んでいました。

 透音は、そんな民宿を復活させるため、ご当地アイドルとして宣伝活動を始めます。

 透音√では、そのアイドル活動に焦点が当てられ、主人公はマネージャーとなり透音と共に、町の宣伝活動を行います。

 

 しかし活動中、無理がたたって倒れてしまう透音。

 看病する主人公ですが、そこで透音がどうして自分がメイドを続けるのか理由を語ります。

 透音の想いを受け取った主人公は、彼女の想いに応え、二人は結ばれるのでした。

 

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  その後は、地道なアイドル活動を得て順調に事が進んでいきすが、突然透音は心臓が止まり倒れてしまいます。

 どうやらリズ曰く、透音が倒れた原因は医学的な理由ではなく、魔法が絡んでいるとのこと。

 ここで登場したわるいまほうつかい(ES)が主人公に種明かし。

 実は昔、透音は一度死んでしまっていたらしく、主人公が魔法を使って生き返らせたそうです。

 しかし透音と恋人になったことで、透音に渡していた魔力が主人公の元へ逆流。

 そのため、透音は再び命を失いかけたそうでした。

 

 その後、ESは主人公邸に乱入。

 透音と主人公に離れ離れにならなければ、命を落とすと迫るのですが、主人公を生かそうと、透音は自分の意思で魔力を主人公に返します。

 弱っていく透音でしたが、ESがその場からいなくなると異変が起き、体調は回復します。

 こうして透音の問題は解消し、めでたしめでたし。

 透音とのイチャラブ要素が強く、他√と比べると、ESの存在も比較的薄めな内容となっていました。

 

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 桜宮氷緒

 主人公の幼馴染にして、老舗高級旅館の娘。

 主人公に対して素直になれず、暴力を奮う系ツンデレ女子。

 基本的に、ギャーギャーといつも怒っている印象。

 

 氷緒√では、そんな二人のなかなか縮まらない関係性が描かれていきます。

 GW中、主人公は無理やり氷緒に旅館の手伝いを頼まれ、引き受けることになります。

 そこで氷緒の仕事っぷりを見ますが、空回ってばかりで見てられません。

 主人公は、氷緒に度仕事から距離を取るべきでは、とアドバイスをしますが、その言葉が氷緒の逆鱗に触れてしまうのでした。

 

 いつも思いますが、こういう意地っ張り系のキャラが、素直にもっていく流れを作るのは難しそうだなあ、とプレイしながらしみじみ思います。

 本作において氷緒を氷解させるポイントとなったのが、氷緒の仕事に対する悩みと過去の思い出。

 これらを絡ませることで、ようやく素直になった氷緒はようやく主人公と付き合うこととなるのでした。

 

 ですが付き合って数日後、唐突に氷緒の姉からクビと言われ落ち込む氷緒。

 主人公の家に家出をしていると、ESが現れ氷緒に不幸を幸せにしてあげようと、持ち掛けます。

 

 翌日、唐突に主人公に別れを告げる氷緒。

 どうやらリズさん。氷緒に何らかの魔法が行使された形跡があると見破るのでした。

 

 その後、氷緒はこれまで通り旅館で働きなおすことになります。

 クビが撤回になったのか?と疑問に思い、氷緒の姉に訪ねると、旅館の裏事情について聞けます。

 

 どうやら氷緒の旅館は、繁盛しているように見えて、年々売り上げは減っていたようで、氷緒が卒業するころに残っているかも怪しいと言います。

 ですが、その事実とクビを突然撤回にした心変わりの理由が、どうもかみ合いません。

 更に氷緒は学園を辞め、旅館で働くと言い出したことに対しても、拒否反応を見せないのです。

 自己矛盾の気づけない氷緒の姉に対して、魔法が使われたのは氷緒の姉の方だと確信するのでした。

 

 不幸と引き換えに魔法を発動するESは、氷緒に手を貸していたのです。

 この問題に対して主人公、根本的な問題となっている旅館の集客率アップのため、尽力します。

 丁度、ご当地アイドルをしている透音の取材も重なったため、主人公は取材時にあれやこれやと旅館にて、魔法でパフォーマンスをするのでした。

 

 その後、再度氷緒と主人公は対峙します。

 なんとかリズと力を合わせ、ESに洗脳される氷緒の姉から、

 「自分を追っていることだけを目標にするのではなく、自分の人生を歩め」

 と本音を引き出します。

 

 しかし氷緒にとっては、もう既に旅館で働くことこそが、自分のやりたいことになっていたのです。

 

 お互いの本音をぶつけたことで、氷緒はESの力を借りることを止め、自分自身の力で旅館を復活させることを誓うのでした。

 

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 リズ・メイザース

 ブリテンから主人公の元へ押しかけてやってきた押しかけ師匠。

 

 リズ√では、魔法を使い騒動を起こすリズに見かねて、主人公がリズの母親から教わった魔法を封じる方法を試します。

 それが魔法陣を書いて、その上でキスをするというもの。

 翌日、リズの母親から一時的に封印を解除するための方法を教えられますが、それもキスをするという方法。

 魔法を封じられたことで心ここにあらず状態だったリズは、主人公に封印を解くようにと何度も迫るのでした。

 気づけば毎日イチャラブし始めフラグが立ち、付き合うこととなります。

 

 甘い要素が続いた後、リズの母親によりリズのバックボーンが語られます。

 リズは幼い頃、実家の地下でずっと監禁された暮らしをしていました。

 その理由はリズが、魔法を制御できず周囲に迷惑をかけていたからでした。

 その後、リズにとある試練を与え、それに合格した後、ようやく自由の身になれたのです。

 

 そしてリズは、末裔が住む主人公の元へとやってきたというわけですね。

 さて、ここから話は急展開。

 翌日、主人公はうっかり車に轢かれそうになり、リズが主人公を庇うため魔法を使用します。

 結果、周囲の生徒たちに自分が魔法使いであることがばれてしまうのでした。

 何も守れず、周囲から化け物のような目で見られたことで心理的にダメージを負ったリズは、魔法が使えなくなってしまいます

 するとその場にESが現れるのでした。

 リズの不幸の力を利用し、ESはリズの願いを叶えます。

 

 目が覚めると主人公以外はリズのことを覚えていません。

 それでもリズを探す主人公は、記憶を失い、幼くなったリズを見つけ出すのでした。

 

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 ずっと地下に監禁されていたリズにとって、主人公と共に暮らしていた日々が、心からの幸せでした。

 しかし、そんな日々も再び自分の力で簡単に壊れてしまったことに、リズは深く悲しみます。

 最後にリズは、主人公だけがリズを覚えているという中途半端な状況を終わらせようとします。

 

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 リズは元いたブリテンの屋敷の地下に戻るか、小さいままの姿に戻るかの二択に迫られ悩みます。

 しかし、主人公は第三の選択として、自分の故郷を捨て、魔法使いのリズと共に人生を歩むことを選ぶのでした。

 

 その後、主人公はリズと共に町から去り、エンド。

 一年後、ほとぼりも冷めた頃に主人公とリズは戻ってきます。

 その頃には魔法使いの噂も消えており、仲間たちも主人公達を温かく出迎えるのでした。 

 

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 鳥羽せつな

 主人公のストーカーをしている同級生。

 ヒロイン1人を攻略しないと、√が解放されないというメインヒロインポジション。

 さてこの√では、せつなの過去の話が前編です。

 

 せつなとの出会いは本編が始まる1年前。

 故郷の町で主人公がわるいまほうつかいを探すため警邏していた時のことでした。

 ちなみにわるいまほうつかいは、都市伝説めいたもののように広まっており、何か不幸なことが起きると、全てわるいまほうつかいのせいにされてきました。

 主人公は、そんなわるいまほうつかいを滅すること―というより、そんな迷信に惑わされている人を探し、救い出してあげようとしていたのです。

 

 いつも通り夜回りをしている主人公は、ゲーセンでヤンキーに絡まれるせつなを助けます。これが出会いでした。

 しかし、彼女は声が発せられず、代筆でやり取りをします。

 どうやら、せつなは失声症だったのです。

 彼女は、こうなった理由はわるいまほうつかいのせいだというのでした。

 そして、彼女は「もうすぐ死ぬの」と、自分の死を予知します。

 

 心を閉ざすせつなに主人公は何度も話しかけます。

 その時に主人公は、魔法を使い心の声で言葉を交わすのでした。

 何年も人と話さなかったせつなは、その魔法に当初は戸惑いますが、やがて本来の自分を取り戻し、(心の声で)話すようになります。

 

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 またこの時点で、エリスと名乗る金髪美少女ロリも主人公の前に現れます。

 名前は偽っていますが、これはリズのアバターのようです。

 リズ√でも語られていましたが、かつて幸せにできなかった人々がいた―というのは、主人公とせつなを指していたのでしょう。

 

 せつなが抱えていた秘密―それは、両親が心中自殺をしたということでした。

 その事件でショックを受けたことで、せつなは失声症になってしまったのです。

 

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 その後、せつなは思い出の教会で飛び降り自殺をしようとします。

 「私の周りにもう誰もいない」と言うせつなに対して「俺がいるだろう」と説得しますが、せつなは両親が死んでから、既に覚悟は決まっていました。

 

 せつなは言います。両親が心中自殺した時にのっていた車に自分も乗っていたはずだ、と。

 せつなは、本来であれば心中自殺に巻き込まれていました。

 ですが、死にたくないと願った彼女の前に現れたわるいまほうつかいが、彼女だけを生かし声を奪ったのです。

 

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 主人公と触れ合い、恋をしたせつな。

 幸せな日々を過ごす中で、これ以上幸せになってしまうと、両親への罪に償うことができないと思い、こうして自殺を図ろうとしたのです。

 

 ですが―主人公は言います。

 恋心なんて抱かせた自分のミスだったと、せつなを明確に拒絶するのです。

 

 せつなはこの言葉に傷つきます。

 しかし、こう言わなければ、せつなは間違いなく自分から命を絶っていたでしょう。

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 せつなを傷つけ突き放し、不幸の底に落とした結果、せつなは声を取り戻すのでした。

 主人公は、それでも声を掛けずその場を立ち去ります。

 傷ついても、壊れても、それでもせつなに生きていてほしい、それが主人公の本心だったからです。

 

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 こうして、今に至るわけですね。

 どうやら協会で別れた後、すぐに主人公と同じ学園の転校してストーカーを始めたようです。

 声を取り戻した今ですが、今度は一年前の死んだ目をした自分の姿が幻覚で見えるようになってしまいました。

 やはりまだ、過去の呪いは払いきれていないということなのでしょうか。

 

 昔を思い出しつつ、主人公とせつなはこの壊れた関係を修復しようと、今度こそ向き合います。

 一年経ち、ようやく主人公はあの日の過ちを謝ります。

 そして、思い出の場所である協会にて、二人は結ばれることになるのでした。

 

 さてこの後に、もう一つのネタ晴らし。

 実はせつなこそが、わるいまほうつかいだったのでした。

 この町には、ごくまれに大きな不幸を背負った人間に魔法が宿るそうです。

 数年前の両親の心中事件という不幸によって、せつながわるいまほうつかいになったのでした。

 

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 つまり―他√で、主人公が他ヒロインが結ばれると現れたのも、他ヒロインが選ばれたことでせつなが不幸になったからという理屈だったわけですね。

 そして、せつなの本当の望みが、本当の幸せを与えてくれた主人公と共に心中することだったことも明らかになります。

 生きたいという気持ちと、死にたいという気持ちが両立している結果が、二つのせつなに分裂させる原因でした。

 

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 わるいまほうつかいは、宿主との取引が終われば消えるようです。

 そこで言い渡されたのが、せつなの今を全て引き換えに、全てを失う前の過去に戻るということ。

 つまり、今の幸せを手放せば、もう一度両親の心中事件時に戻ることができるということでしょう。

 

 ですがせつなは結局、選べませんでした。

 自分だけが消えようと、わるいまほうつかいに願います。

 しかし、主人公。今度もそんなせつなの願いを許しません。

 先祖が築いてきた伝統ある教会もろとも全て壊そうと、魔法を発動させます。

 

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 最後に二人を守ったのは、わるいまほうつかいでした。

 しかし彼女が代償にした力は不幸ではなく、二人の積み重ねてきた幸せ。

 一年前に、一度幸せを壊したからこそ、培われた幸せだったのです。

 

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 本作における本質だと感じられる場面です。

 何かを代償にすることでしか、幸せは手に入らないという、懐疑的な思想に対する、明確な否定だったということでしょうか。

 

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 こうして、わるいまほうつかいの噂は消え、代わりに正義の魔法使いという噂が立ち始め、平和な日々が帰ってきます。

 せつなもようやく、暗い夢からも解放され、両親の墓にもお参りに行けるようになりました。

 そして、最後に今度こそ二人で壊れない思いを作り上げていこうと約束するのでした。

 

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雑感

 面白かったです。

 開発コラムにも書かれていましたが、せつな√の力の入れ具合が半端なかったですね。

 想像以上のクオリティで、せつなの過去話は特に読ませられる内容だったので、ついつい最後まで一気にプレイしてしまいました。

 壊れかけたものは直せない、なら一度壊してしまえという、正しく青春的な(脳筋的な?)解決方法も面白かったです。

 

 あとは、ESという存在が必要悪というポジションだったんですかね。

 彼女なりに解決に導こうとしている姿はあったので、存在を全否定できないな、と感じつつ、それでも彼女が最後に幸せを願ったというのは、彼女も救われたということでしょう。

 

 あとは、本作における幸せの代価についての考え方。

 どのエンドからも、不幸には抗うもの。幸せを追い求めることこそが志向だと、作者の意図がよく伝わりました。

 人魚姫も要素として使用されていた通り、こういった悲恋物を要素に入れるのは流石だなと。

 他√でも童話要素が結構含まれていましたしね、読んでてにやりとする面も多かったり。

 

 グラフィックについては、相変わらずの克さんが書かれる可愛いビジュアルに二区間のある身体、美麗なCG(特にガラスの描写凄くないですか?)。

 シーンもロケット、陥没と、あらゆるプレイと変わらない拘りが見えました。

 

 あと背景に流れる水の描写も凄かったですね。ああいう技術って、素人から見ると凄いなあって思うんですが、実際どうなんでしょう。私は、ただただ、すごーい、すごーいって馬鹿みたいに手を叩いていたのですが・・・

 

 さてさて、学園モノが続く8月新作。

 次にプレイするのも学園モノです。